中古PCでWindows 11|狙い目モデルと注意点を専門家が解説

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中古PCでWindows 11|狙い目モデルと注意点を専門家が解説

Windows 10のサポート終了が2025年10月に迫る中、多くの方が新しいPCの購入を検討されています。しかし、新品のWindows 11対応PCは高価で、予算的に厳しいと感じる方も多いでしょう。そんな時に選択肢として浮上するのが中古PCですが、Windows 11には厳格なシステム要件があるため、適当に選んでしまうと後悔することになりかねません。

中古PC市場には、企業のリース満了品や個人が手放した高性能機種が数多く流通しており、適切に選べば新品の半額以下でWindows 11対応の良質なPCを手に入れることができます。特に、ビジネス向けモデルは耐久性が高く、メンテナンスも行き届いているものが多いため、狙い目と言えるでしょう。

ただし、中古PC選びには落とし穴も多く存在します。見た目は良くても内部の劣化が進んでいたり、Windows 11の要件を満たしていなかったりするケースも珍しくありません。本記事では、PC専門家の視点から、失敗しない中古PC選びのポイントと、コストパフォーマンスに優れた狙い目モデルについて詳しく解説していきます。

Windows 11対応の中古PC選びで失敗しないための基本チェックポイント

Windows 11への移行を考える際、最初に確認すべきはシステム要件です。CPU、メモリ、ストレージ容量はもちろんのこと、特に重要なのがTPM 2.0チップとUEFIファームウェアの搭載状況です。2017年以前の古いモデルでは、これらの要件を満たしていない場合が多く、無理にアップグレードしようとしても途中で止まってしまうことがあります。購入前には必ず「PC正常性チェック」ツールでの確認を販売店にお願いするか、仕様書で詳細をチェックしましょう。

次に注意すべきはバッテリーとストレージの劣化状態です。ノートPCの場合、バッテリーは消耗品のため、中古品では大幅に劣化している可能性があります。購入後すぐにバッテリー交換が必要になると、予想以上の出費になってしまいます。また、HDDやSSDも使用年数に応じて劣化するため、CrystalDiskInfoなどのツールで健康状態を確認できる販売店を選ぶことをお勧めします。特にSSDの場合、書き込み回数の上限に近づいているものは避けるべきです。

最後に重要なのが保証とサポート体制の確認です。中古PCは新品と比べて故障リスクが高いため、最低でも3ヶ月程度の保証が付いている販売店を選びましょう。また、Windows 11のライセンスについても要注意です。正規のライセンスが付属しているか、アップグレード権利があるかを必ず確認してください。違法なライセンスや海賊版がインストールされた中古PCも市場に出回っているため、信頼できる販売店での購入が安心です。

コスパ最強の狙い目機種と避けるべき地雷モデルを徹底比較

狙い目の筆頭は、2018年以降のビジネス向けThinkPadシリーズです。特にT480、T490、X1 Carbonなどは、企業のリース満了品が豊富に市場に出回っており、価格も手頃になっています。これらの機種は元々高価格帯の製品だったため、堅牢性が高く、Windows 11の要件も完全に満たしています。キーボードの打鍵感も良好で、長時間の作業でも疲れにくいのが特徴です。CPUも第8世代Core i5以上を搭載しているものが多く、日常使いには十分な性能を発揮します。

同様におすすめできるのがDELL OptiPlexシリーズのデスクトップ型です。特に3070、5070、7070といった型番は、コンパクトながら拡張性も確保されており、メモリやストレージの増設も容易です。企業向けモデルのため安定性が高く、Windows 11での動作も安定しています。価格も3万円台から見つけることができ、モニターやキーボード・マウスを別途用意する必要はありますが、デスクトップ環境を構築したい方には最適な選択肢と言えるでしょう。

一方で絶対に避けるべき地雷モデルも存在します。まず、2016年以前の古いモデルは、Windows 11の要件を満たしていない可能性が高いため要注意です。特に第6世代Core i以前のCPUを搭載したモデルは、公式にはサポート対象外となっています。また、格安ノートPCとして人気だったAtom系CPUやCeleronの古いモデルも、性能不足でWindows 11では快適に動作しません。さらに、個人出品のフリマアプリなどで「ジャンク品」として出品されているものや、異常に安価な海外製の無名ブランドPCも、トラブルの元になりやすいため避けた方が賢明です。